伊那市サテライトオフィス



 
長野県伊那市に建つサテライトオフィス。首都圏などに本社をおく企業などに対して入居者を募っている。入居者に対しては、普段の都会的な環境とは異なる「伊那市の環境」のなかでの働くことによって、新しい発想が生まれたり、ワークライフバランスを見直したりと、ある種の気づきの場になればというような観点から、伊那市にとっては、サテライトオフィスに入居する様々な企業との関わりが、結果として伊那市の活性化の一助となればというような観点から建物が計画された。一般的に、地域活性化といった文脈で計画される建物などにおいては、「◯◯らしさ」、たとえば「伊那市らしさ」、といったようなあいまいな言葉を建物などで体現することを求められることが多いが、本計画においては、「伊那市らしさ」という言葉を「伊那市の環境」に置き換え、入居者が「伊那市の環境」を身近に感じられる場所をいかにつくるかという観点から建物の設計を行った。
 
入居者同士のプライバシーに配慮しながら、敷地の南東に位置する東駒ヶ岳をそれぞれの事務所から眺められるようにするために、L字型の平面計画を採用し、L字型の中央に共用スペースのホールを設け、先端に事務所を配置する計画とした。また、建物が外部に開かれた建物の南東側に対しては、天候などに左右されない半屋外空間としての大きな軒下空間を巡らせることで、入居者の屋内のみならず屋外の活動もサポートできるよう配慮した。建物は現在建設中で、竣工は平成30年3月末である。